斉藤一
秋分も過ぎ、朝夕も過ごしやすくなってきましたね。
・食欲の秋・スポーツの秋・読書の秋・芸術の秋、、、
秋は楽しみがいっぱいですね。
そして運動会の季節。報恩講の季節ですね。
今日はお寺の保育園で運動会の予行演習をしていました。
子どもたちは一生懸命練習をしていましたよ。
子どもたちの成長は正に日進月歩。
昨日出来なかった事が今日は出来る。明日にはもっと上手になる。
子どもの頭はスポンジのように、何でも吸収していきます。
故に子どもたちに適当な事は言えません。
「先生なんで?」「先生どうして?」子どもたちの頭の中は「?」だらけですね。
子どもは生まれてたった6年で一万の単語を覚えるという事を聞いたことがあります。
一日一日の成長スピードが大人では考えられません。
保育園におませの6歳になる女の子がいまして、今巷で起こっていることを事細かく説明してくれます。SMAPの解散の事については彼女に教えていただきました。
突然ですが、ここで幼児たちの衝撃エピソードBEST3を紹介したいと思います。
3位
・吉田茂
ある誕生日会の事でした。誕生日会とは毎月1度ありまして、その月の誕生日のお友達がみんなの前で発表し、ご両親と一緒に給食を食べられるという、子どもたちにとっては特別な一日です。
お仕事をされているお母さんもこの一日だけは仕事を休んで我が子の成長を見にきてくれます。
誕生日会の質問コーナーは決まっていまして、初めに「お名前とクラスを教えてください」と尋ねます。次に「すきな食べ物を教えてください」と尋ねます。そして最後に「大きくなったら何になりたいですか」と尋ねます。
子どもたちは前日に家で練習している子もいてるみたいですが、150人の子どもたちを目の前にすると頭が真っ白になって、練習してきた言葉が全く言えません。
「お名前とクラス」は大体の子どもたちが言えます。問題は次以降です。
きっと言いたい事はあるのですが「本当にこれ言っていいんかな?」と思うのでしょうね。そして、最初に言った子どもの真似をして無難に乗り切ります。
3歳児くらいは自分の思っていることを素直に言えるのですが、5歳児になると、緊張したり、羞恥心もでてくるのです。
そして、衝撃的な出来事は起こりました。
ある5歳児の子どもが、おおきくなったら「吉田茂みたいな人になりたい」と言うのです。5歳児にもなると少し高度な質問で切り返します。「どうして吉田茂になりたいのですか?」と切り返すと「吉田茂はマッカーサーに負けず新しい良い日本をつくったからです」と答えました。驚きましたが「家で練習してきたな」と思いました。後々、改めて聞いてみると、確かにお父様の影響はあったかもしれませんが、本当に吉田茂について勉強していました。もう卒園して何年か経ちますが先日会う機会があり、もう一度尋ねると、吉田茂みたいな立派な人になりたいと言っていました。
彼は本物ですね。因みに男の子で多いのは「消防士」や「警察官」。女の子では「お花屋さん」そして「プリキュア」です。
2位
・頑張るきもち
発表会の事です。秋の2大行事と言えば運動会と発表会。
子どもたちは勿論の事、先生たちも大変です。何故ならば子どもたちの発表というのは先生たちの発表にもなるからです。発表会は大きくわけて、「合唱」「合奏」「劇あそび」の三つに分かれています。「合唱」「合奏」はそれなりにまとまることができるのですが、「劇あそび」はそうも簡単にはいきません。
幼児期はとても個人差が大きく、それを一つにまとめていくというのは至難の業です。
ある年長さんのクラスはなかなかまとまりが出来ず、練習しても練習してもセリフがでてきません。劇の内容は子どもたちが好きな絵本の中から決めるのですが、そもそもストーリーが頭に入っていません。
予予行でも予行でも、ボロボロでした。本当にボロボロでした。
発表会まで後、10日間。
先生も工夫をしました。練習を辞めました。遊びの中で楽しんでこっそり「劇あそび」を取り入れました。
すると、前日の最終予行では完璧に仕上がりました。
当日にはそれはそれ感動的な劇で保護者の方も感涙していました。
ただ練習するだけだは子どもには何も響かない事を学びました。
そして私たち大人はいかに素晴らしい作品を見せることが、教育だと思っていましたが、そうではなく、頑張る気持ちを育む事が真の教育だと感じるようになりました。
それにしても、子どもたちの成長を肌で感じる10日間でした。
1位
・マラソン大会
3学期の恒例行事として毎朝マラソンがあります。
冬の寒い時期にマラソンを通じて強い体になってほしいと願いマラソンをしています。
幼児のマラソンだからといって楽なものではありません。ただのグラウンドを走るのではなくて、高校と小学校の外周をグルっと回るコースです。約1キロ。しかも平らな道はありません。50%上り坂。
とても辛いです。私はいつも先頭を引っ張っていく形でペースを作っているのですが、私を抜かしてはいけないというルールがある為、抜かしたくても抜かせません。
子どもたちは、「先生おそい」とからかってきます。
そこで、「じゃあ先生と勝負するか」という話になり急遽マラソン大会を開催する運びとなりました。
チャレンジャーはいつも先頭集団の中にいる6人。全員男の子です。
「よ~いドン」スタートしました。
さすがに5歳児には負けないというのと、私も昔マラソンには自信がありましたので、最後の最後で抜かされて、子どもに花を持たせるというストーリーを頭で描きながら
走りました。
いつも私を抜かしてはいけないというストレスから解放された子どもたちは、最初から全速力で走ります。最後の上り坂でばてると思っていましたが、ところがどっこい、全速力のまま最後まで走り切りました。
年甲斐もなく子どもたちに本気を出したのにも拘わらず負けました。
衝撃的でした。
因みに私は2着でした。一着の男の子はぶっちぎりでした。
子どもの潜在能力は凄まじいですね。
話はかなりそれましたが、題名は「斉藤一」
写真が発見されたそうですが次回に書きたいと思います。