真宗王国

真宗王国といえば、福井県富山県、石川県。

その中でも石川県は県民の90バーセントが真宗門徒といわれています。

私は京都の大谷大学出身でありますが、石川県の方が実に多かったです。

因みに圓成寺の坊守(私の妻)も石川県能登地方出身です。

坊守とのご縁もあり、石川県に足を運ぶのが多くなりました。そこで、真宗王国の文化を沢山触れる機会をいただきました。

金沢は去年、北陸新幹線が開通したため大きく様変わりをしました。初めて金沢を訪れと時は田舎風景の残る素敵な街でしたが今は大都会です。

大都会になったのにも拘わらず相変わらず金沢駅の中央改札口は駅員さんが切符を切ってくれます。

能登までは2通りの行き方があります。

・JRサンダーバード

ご年配の方は雷鳥で親しまれている特急電車です。

阪急池田から阪急梅田まで 約20分

梅田から金沢まで 約3時間半

金沢から能登まで 誰かに迎えにきてもらう 約2時間半

乗り継ぎや待ち時間を入れると約7時間程かかります。

・車(ひたすら高速道路)

中国池田から名神米原まで行き北陸自動車道に乗り換えて金沢インター。

更に金沢インターから能登里山有料道路を通り終点穴水まで。

さらに下道で一時間ほど進むと宇出津という漁師町にたどり着きます。

車でもやはり休憩を挟むと7時間ほどかかります。

 

この宇出津という真宗寺院にて坊守は産声をあげました。

まさに日本の原風景です。空気は澄み切っていて満天の星空。

能登霧島という、木があるのですが言葉では表現できない鮮やかな深紅色。

魚の美味しさはいうまでもありません。今の時代、大阪や東京でも新鮮な魚は食べられると思っていましたが、能登で食べる魚は絶品中の絶品。格が違います。

そして、何よりも驚かされるのが真宗信仰の深さです。

「なまんだぶ なまんだぶ」あちこちでお念仏が聞こえてきます。

能登地域の寺院の御堂は、どれも大きい。別院クラスの御堂がゴロゴロしています。

七間御堂は当たり前。九間御堂、十間御堂があちこちで見られます。

ただ大きいだけではありません。豪華絢爛なお内陣。みたこともない豪華な格天井に一尺半近くある主柱。金箔や漆をふんだんにあしらった欄間は見事です。

このような御堂がゴロゴロとある能登地域はまさに真宗王国という名に相応しい地域ですね。

この地域には有力寺院が多く、かつて大谷派の教団問題の中、揺らいで離脱した寺院も少なくないみたいです。

石川県は伝統工芸も有名で、「輪島塗」、「九谷焼」、「珠洲焼」、「加賀友禅」、「金沢箔」、日本を代表する芸術品が沢山あります。さすが加賀百万石ですね。

 

ところで京都駅には0番線があるって事をご存知でしょうか。

本願寺は北陸門徒でもっているといわれた時代がありました。

本願寺が普請すると石川県の財政が半分傾くといわれたぐらい、北陸門徒が熱心に寄進したそうです。

それ故、京都駅の地主であった東本願寺が、本願寺から一番近いホームにすなわち0番ホームに北陸線をもってきた!!という話があります。真相はわかりませんが、それほどまでも北陸の門徒さんが本願寺の維持に貢献していたということは間違いありません。それ故、真宗王国なのでしょうね。

しかし、真宗王国と呼ばれた北陸地方とりわけ能登は急激な過疎化が進み、門徒も減りお寺を維持するのが大変みたいです。

日本全国、どこのお寺も維持していくのは大変でしょうね。

時代と共に変化していくのは世の常ではありますが、廃寺が増えていくと悲しくてたまりませんね。どんな御堂でも念仏の歴史と伝統があるので、全国のお寺さん何とか踏ん張っていただきたいものです。